経カテーテル大動脈弁留置術(TAVI)施行までの流れ

1.初診外来(遠方の方はこちらをご覧下さい。)

紹介状*を参考にさせて頂きながら、これまでのご病状や現在のご症状をお伺いします。そのうえで、経カテーテル大動脈弁留置術(TAVI)を含めた大動脈弁狭窄症の治療方法に関して簡単にお話させて頂き、治療に対するご本人、ご家族のご意向をお伺いします。治療をご希望・ご検討頂ける方には、検査入院の日程を調節させて頂きます。

* 紹介状や診療情報提供書がなくても受診は可能ですが、別途初診料がかかってしまうことがあります。また、紹介状や診療情報提供書をお持ち頂いた方が診療がスムーズになりますので、大動脈弁狭窄症と診断を頂いた病院やクリニックさんから紹介状や診療情報提供書を頂けたらと存じます。

2.検査入院

経カテーテル大動脈弁留置術(TAVI)の施行に際して、術前に必要な検査を行うための入院です。入院期間は2泊3日~3泊4日程度です。入院中に施行する検査の内容は、ご病状や入院までに施行された検査の内容によって異なりますが、基本的には血液検査、心電図、胸部レントゲン、呼吸機能検査、頸部血管超音波、血圧脈波、心臓超音波、心臓CT、心臓カテーテル検査などを行います。

 心臓カテーテル検査の施行に際しては、ご家族の方に術前説明への同席および検査中の院内での待機をお願いしています。またご病状によっては、心臓カテーテル検査の際に、バルーン大動脈弁形成術(BAV)を施行することもあります。

 他院で十分な検査を頂いている場合には心臓カテーテル検査などは省略することもできますが、入院自体は必ずして頂くこととしております。それは入院中に改めてTAVI治療の話をさせて頂いたり、患者さんの全身状態を他の医師(循環器内科、心臓外科など)にも拝見させて頂くためです。

3.ハートチームカンファレンス

検査入院で施行した各種の検査の結果を踏まえて、循環器内科、心臓血管外科、麻酔科が合同で治療方針に関して話し合いを行う場です。もちろん治療方針の決定に際しましては、ご本人のご状態、ご病状およびご希望も加味したうえで、話し合いを行います。決定しました治療方針に関しましては、外来にてお伝えさせて頂きます。

検査入院で施行した各種の検査の結果を踏まえて、循環器内科、心臓血管外科、麻酔科が合同で治療方針に関して話し合いを行う場です。もちろん治療方針の決定に際しましては、ご本人のご状態、ご病状およびご希望も加味したうえで、話し合いを行います。決定しました治療方針に関しましては、外来にてお伝えさせて頂きます。

4.治療方針

 治療方針は大きく、TAVI、外科的手術、保存的加療(薬物治療)の3つに分かれます。保存的加療は、病状が軽度でありまだTAVIや外科的手術の適応とならない場合と、TAVIや外科的手術を施行するには危険性が高すぎるために適応とならない場合に選択されます。治療方針がTAVIとなった場合には、外来でTAVI施行の日程を調節することになります。また外科的手術となった場合には、希望があれば当院心臓血管外科の外来に紹介することも可能です。




大動脈弁狭窄症

大動脈弁狭窄があっても無症状のことが多く、狭窄の程度が進み心臓の余力がなくなって初めて様々な症状が出るようになります。

経カテーテル大動脈弁留置術 TAVI

重症の大動脈弁狭窄症で、開胸手術による治療が不可能または 非常に困難な患者さんに対する全く新しい治療です。大動脈弁をただバルーンで拡張するだけでなく弁を留置してくる治療法です。

慶應義塾大学病院 心臓血管低侵襲治療センター
Keio University School of Medicine Medical Center for Minimally Invasive Cardiac Surgery

〒160-0016 東京都新宿区信濃町35番地
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